ボーイズラブ

全12作品

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  • 《――ごめん、俺、少しびっくりして……筏は悪くないよ。ほんとうに……ごめん。  頭のなかからするすると流れ出てきたことばを、錨は、きわめて作為的に体の奥で折り曲げ、捻じ曲げ、いかにも喉を通過するのが苦しい、という風情で口にする。苦悶には、きれいな形をしたことばよりも、不格好な形をしたことばのほうが似あうからだ。》(「毒と苺」より) BL掌編小説集。

    完結

    全14話

    全24207文字

    2pt

    2018.12.26公開

    2019.04.12更新

  • 《「気を遣ってくれたんだね、ありがとう」  そう言って、さなたはゆきの肩をぽんとたたく。その、息で曇らしたあとに磨いた窓硝子みたいな笑顔が、こころの底からのものなのか、こころの表面にしかないものなのかの判別をつけるだけの世知は、ゆきにはまだない。》(「爪楊枝の色」より) ゲイのさなたとルームシェアをするゆきの連作掌編小説集。

    完結

    全21話

    全24434文字

    1pt

    2018.12.26公開

    2018.12.26更新

  • 《あなたの裸の肩は、羽毛のように無味無臭のハッピー・ターン・パウダーにまみれながら、何度もなんども上へ下へと移動する。背中の上の方に生えた肩胛骨と呼ばれる骨も、肩の動きにつれ、何度もなんども上下する。けれども、肩幅、と言われるその距離が、おおきく変動することはない。》(「D/T」より) BL掌編小説集。

    完結

    全18話

    全22669文字

    1pt

    2018.12.26公開

    2018.12.26更新

  • 《憎悪というのは何色をした感情だろう? 俺にとってそれは赤、それも、明るい赤じゃなくて、トマトジュースみたいな濃さと暗さを孕んだ赤い色だ。血管のように脈動する管をとおって全身にめぐるにもかかわらず、「血の色」という表現を採らないのは、それでは憎悪の対象に負けたような気になるからである。》(本文より)

    完結

    全2話

    全15313文字

    1pt

    2018.12.26公開

    2018.12.26更新

  • 《ふらふらと、ぼくは机のうえに突っ伏す。惜しみなく愛は奪う、とは、有島武郎の小説だっけ。でもぼくは、惜しみなく与えるよりも先に、すべてを根こそぎ奪われてしまった。それじゃあ――ふと、こんな考えが頭をよぎる。ぼくは、他人に、惜しみなく自分を与えることを、本来的には望んでいる性質だったのだろうか?》(「走り書き・殴り書き」より) BL掌編/短編集。

    連載中

    全13話

    全56353文字

    1pt

    2018.12.26公開

    2019.02.17更新

  • 《「青空に似つかわしい色をした列車が、あたかも骨のない生き物のようにゆっくりとブレーキを踏みながら、汚れた空気のなかに茫然とたたずむステイションへとすべりこむ」。このテクストは、たとえばそんなふうにしてはじまる。もちろん、あくまでそれは、「たとえば」の話であって、そうであってもいいし、そうでなくても一向にわたしは構わない。》(本文より) 幻想BL長編。

    完結

    全11話

    全36556文字

    1pt

    2018.12.26公開

    2018.12.26更新

  • 《もしもわたしが一台のビデオ・カメラだったのなら、地平線のようにまっすぐなこの目の中に飛び込んできた映像の醜悪さに、あるいは顔を覆ったかもしれない。けれどもあいにくと、わたしには、ビデオ・カメラならばあたりまえに有っているような、心というものがない。》(「羊飼い」より) 「羊飼い」「とかげ」の二編を収録。

    完結

    全4話

    全42807文字

    1pt

    2018.12.26公開

    2018.12.26更新

  • 《嘉数智がおれに向かって発した第一声は、おそらく、凡例としてはなかなかに優秀で、つまりは、事情を何も知らないひとの嘉数智への興味をよく惹くだろうものだ、と言っていいだろう。  ――おれに近づくな。  すなわちこれだ。》(本文より)

    完結

    全7話

    全26516文字

    0pt

    2018.12.26公開

    2019.05.25更新

  • 《村は燃え落ちていた。風の噂で聞いていたとは言え、子供のころよく石蹴り遊びをして遊んだ肉屋の裏路地や、貧しいなりにいい身なりのファサードを持っていた教会ですらも跡形なく焼き尽くされているのをいざ目の当たりにしたとき、レグルスは大きなショックから身を護ることはできなかった。けれどもまあ、この状態は無理もない。》(本文より) 文学×ファンタジー×BL。

    連載中

    全8話

    全10342文字

    3pt

    2019.02.25公開

    2019.05.22更新

  • 300字きっかりで綴られる、BL掌編集。

    連載中

    全30話

    全9000文字

    0pt

    2019.05.29公開

    2019.08.17更新

  • 《ーー……どっか行くのかよ。  ーー違う、来たんだ。  ーー来た?  ーー一週間後の未来から。おまえに……謝りに。》(「未来から来た」より) BL掌編集。

    連載中

    全2話

    全3818文字

    0pt

    2019.07.28公開

    2019.09.12更新

  • 《下の名前が同じやつはいない。けれども、下の下の名前なら、ぼくと同じやつがこのクラスにもいる。葛城淳平――ただし接点と呼べるほどのものはない。》(「下の下の名前」より) BL掌編小説集。

    完結

    全20話

    全30764文字

    20pt

    2018.12.26公開

    2018.12.26更新

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