<海狼>の系譜 第1部 海神の娘

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北海物語(サガ)・Ⅰ

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  • 魔法なし
  • 幻獣なし
  • レジェンド賞
  • セルバンテスオンリー

完結

全7話

全172195文字

8pt

2019.06.03公開

2019.07.06更新

世界の果ての北海ーそこに点在する島に住む人々は、北海の海賊七部族と呼ばれていたー その島の一つで、族長集会が開かれようとしていた。幼い頃、奴隷として連れて来られた機織り女の<菫>は年頃を迎え、その饗宴に供される身だった。全ての運命を受け入れようとしていた<菫>であったが、島外から来た一人の男と出会い…。 ヴァイキングとその時代に想を得た異世界ファンタジイ。

この作品の評価

8pt

美しい。ただ、その一言に尽きる。 いやこれ、本当に凄いです。面白い。 本当、丁寧に、緻密に作られているな、と。 例えばこのお話には、壮大な冒険に出るだとか、やばい魔物と戦うだとか。そのような盛り上がりのある物はないのですが。なのに、読んでしまう。なのに、ワクワクしてしまう。 また、奴隷という身分を丁寧に描写しており、感情移入がとてもしやすい。何せ、心理描写が上手い。 だからこそ菫が嫌な目に合いそうになった時は同じく不安になりますし、逆に、海狼様と出会ったシーンなどは、強い胸の高鳴りを覚えました。 何よりも、この小説、感情を大いに揺さぶってくる。 何故なら、主人公の周りに、心の底から憎めるやつがいないからだ。いや、それなら良いじゃないか。ストレスなく読める……。そういう訳ではない。 誰もが奴隷で、誰もが辛く苦しい《自由》のない日々を送っている。 例えば終盤なんかでは、この思いが顕著に現れた。 幸せになっていく主人公と対比し、絶望のどん底まで落ちてしまう友人。主人公は「お前だけ良い思いしやがって」と周りから言われ……正直、心苦しかったですね。 だって、言った側をザマァだとか、そんな風に、思えないのですから。彼女らも、精一杯生きているわけで。一体この苦しみを、どこに吐き出せばいいのか。 だがしかし、そんな中、優しく、身分の差など関係なく接してくれる海狼。本当、カッコ良すぎる。 本当、この小説、よく出来ている。 美しく、儚く、丁寧に作られている。 頑張って下さい。応援してます。 尊敬してやす・w・

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ツイッターから。とりあえず一話の終わりまで読んで、一定の筆力は感じましたが、結局なんのお話なのかよくわかりませんでした。 呪い、織物、男性、書物と話題がころころと移り変わっていくわりに、どれにも主人公の心情やこだわりがなくて「あったから手に取ってみただけ」、「目が合ったから抱かれてみただけ」のようにただひたすら流されていくだけで、奴隷という身分と長い間思考を止めざるを得ない扱いをされていたということを加味しても、あんまりにもおもしろみがなくてこの内容で一話30000字を追うのはちょっとつらいです。 六年のもの間、寝食を共にした来た者たちよりも、出会って数日の人に既に心が向いてしまっている。←この理由がやっぱり奴隷の身分から引っ張り上げてくれる人だから大切にしなければまた引き戻されてしまう、というようにしか思えませんでしたし、たぶん狙ってそう書いているのだと思いますが、なんていうか、気持ちよくないです。 ↑のことを多少なりとも自覚してそうなのに、自分の中の心のちょっと汚い部分みたいなものについてまったく思考を止めてやっぱり流されるようにして、ただ海狼についていっている主人公の意思のなさがすごく引っかかります。いっそのこと「海狼を誑し込んで奴隷の身分を脱却したぜ! 目論見通りだ! やったぜ!」って言ってくれた方が気持ちいいくらいです。ちょっと見目がよかったから、力のある男の目に留まって買われるようにして外に出て行った、……ううん、これって運命なのでしょうか。

2019.09.27 23:32

月島真昼

0

ヒロインを出会う前から「運命」としていたヒーロー。 奴隷から妃となったヒロインの葛藤や襲いかかる黒い影。 しかし大変好き合ってる2人の関係や、おおらかな島の暮らしの描写が素敵です。 このお話も続きがあれば読みたいです。

2019.08.29 16:27

taeko246

0

シリーズ情報

2019.06.03公開

2019.06.03更新

作家情報

時枝香樹

3フォロワー

30年来のファンタジイ書きです。魔法もドラゴンも妖精も出てこない、至って普通の異世界物語に辿り着きました。Twitter @tokiedakouju にて、作品についてなど、色々と呟いております。

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