蝶を封じる

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シリーズなし

  • 文学
  • 友情
  • 青春
  • 高校生
  • 少女
  • 思春期

完結

全1話

全8209文字

2pt

2019.01.02公開

2019.01.02更新

「本当は思春期は、何もかも打ち壊す破壊の時期なんだ。蝶の完全変態みたいにさ」と古都は言う。 青い蝶をめぐる破壊的な青春をわたしは過ごした。突き錐の奴隷契約を交わした古都と。

この作品の評価

2pt

思春期を「蛹」に例えたのがまず美しいです。 この、思春期という自己形成の途上にある最後の仕上げの時期には、何者でもなく、何者かになろうとしていて、それでいながら何者になりたいかさえ見えないもどかしさ、のようなものを抱え、それをどうにかしたいともがく中で外側にも内側にも向かう破壊衝動に翻弄される時期であろうと思うのですが、そういった心の揺れ動きや不安感、そして不安を押し隠すための行動が、この作品の中には歯車がかみ合うかのようにかちりとはまり込んでいると感じました。 同時に、前半で古都が異様に執着した「死」。 これは読者の勝手な解釈ですが、ラストの高台のシーンで描かれなった続きを感じずにはいられません。 少女たちは、殻を破って飛んだのではないでしょうか。そんな気がするのです。

2019.10.04 13:57

皐月原 圭

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作家情報

モノ カキコ

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