Pleasing days

ブックマーク

シリーズなし

  • SF
  • ポストアポカリプス
  • 人工生命体

完結

全5話

全12484文字

272pt

2019.02.27公開

2019.03.03更新

ニンゲンによって作られた人工生命体がニンゲンと暮らした日々を懐かしむ話。 ニンゲンが塩柱となって死ぬ病気『ソドシック』――この病により地球の人口は三分の一にまで減少した。残されたニンゲンもいずれはこの病によって死に絶えることだろう。 そんな世にあって、ニンゲンは自分たちが生きた証を残すべく人口生命体を作り出した。 ――あなたなら、自分亡き後に残される『我が子』に何を伝えますか?

この作品の評価

272pt

人工生命体の回想記のかたちをとった人類滅亡SFですが、最後まで優しく希望にあふれた物語でもありました。同じ世界観で、街での別の家族のお話なんかもあれば読んでみたいなと思いました。

2019.06.02 14:16

竹村いすず

1

 静かな終末が織りなす、地球におこった悲劇の答え。人類が塩となり人工生命体が次世代を継ぐことは、地球が、もしくは神などと呼ばれる存在が人間を見限ったからだとふと思ったが、主人公の少女が得た「父と母の思い出」は決して過酷なものではなかった。  これは悲劇じゃない、始まりの物語なのだと、老いた「両親」が死にゆく様を見て、ラストの子供たちへと与える愛情を見て、そう思いました。この答えは、限りなく愛おしい。  物静かな文体と流れ行く世界の描写は一貫しておりラストシーンまで静かに読者へとイメージを運んでくれる。なだらかな事の出来事は少女を通じてさざ波のように届いた。それは次の一行を追うたびに悲しい出来事が待っているかもしれない、と思っていても、この世界観ならどうなるだろうと興味を持つ。そして待っていた出来事はしんみりと、しかし辛気くさくなく静寂さを持って読者へと届いた。  素敵な物語でした。願わくば、第二第三と続く、星を継いだ新たな生命たちが幸せであらんことを、強く思います。

2019.03.09 19:48

柴見流一郎

3

少しずつ「想い」を獲得するその視点に胸が苦しくなるほどのいとおしさが芽生えてきます。 丁寧に丁寧に語られていく程に、その想いの強さに切なさがこぼれます。

2019.03.02 10:58

玉藻稲荷

3

美しい物語です。 そして文体も滑らかで、とても読みやすく、例えば中学生などの小説を読み始めるような子に勧めたくなりました。 まだ、2話の時点ですが、すでに物語全体を支配する物悲しい雰囲気と、それをシレっと滑り込ませてくる過去形の使い方。 とても心地よかったです。 情景描写はほのぼのとした印象を受けるのに、しっかり想像してみると、あまりに過酷で残酷な表情を見せるところが、すごく素敵です。 チグハグしたピースを補完するために、脳内で「ああだろうか、こうだろうか」と想像すると、文章内に散りばめられた、確かなリアルな描写がスパイスのようにゾッとさせるのです。 フワっとしたところから、ふと戻れないところにいるのを気付く、底の深い海のような小説です。塩の柱というファンタジックな単語が、2話にして瞬間にリアルな現象に昇華しているのです。 大変美味しゅうございました。

2019.03.01 01:16

朝倉 ぷらす

3

作家情報

バラキ中山

9フォロワー

Loading...