幕間3

 天使と悪魔! 間違いないぞ わたしは見たのだ  空が燃えた 大地は啼いた 人はおののいた  悪魔が天使様のおきれいな首に手をかけた  翼を失った天使様は泣いていらっしゃった  逃げまどう天使様の腹を悪魔の腕が貫いた  血にまみれた悪魔が天使様を口汚く罵った  邪悪な魔力が地面に滴る  結晶の破片が散り身を裂く  違うのだ 人を殺したのは 本当は天使だった!  違うのだ 人を守ったのは 本当は悪魔だった!  違う 悪魔は仲間を守ろうとしただけだった  違う 悪魔は人を守ろうとしたんじゃなかった  悪魔はただ、仲間の悪魔を助けようとしただけだったのだ  悪魔は泣いていた 仲間の悪魔が死んでしまったから  邪悪な魔力が悪魔の死体に満ちる  美しい結晶が悪魔の身体を補う  間違いないぞ わたしは見たのだ  泣いた悪魔の口づけが あの憎き金髪の悪魔の  物言わぬ悪魔の額を濡らしたのを (汚れた羊皮紙への殴り書き、日付や著者の記載なし)

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