プロローグ:創世記

 女神は三人の竜を従えていた。  青き竜は世界の創造に興味を持った。青き竜の数だけ、青き星が生まれた。  赤き竜は思慮深く、女神に知恵を貸した。女神のいとし子たちが星の上で暮らしを営む手助けをした。  輝く黄金の竜は、変わり者だった。女神はこの竜を持て余した。  祖の輝く竜と原始の青き竜は長きにわたり争った。この星で二人は命を落とし、亡骸は二つの大地となった。後の西域と東域である。  二人の竜の亡骸の上で、人間は栄えた。赤き竜は、人に紛れて姿を消した。  女神は、竜たちの争いに哀しみ、長き眠りについてしまった。  神なき世界に、祝福は訪れない。  故に人間は、竜の遺志を継ぎ、今も争い続けている。 (創世記『原罪の章』)

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