zzz12. 愛おしい

愛おしい。 彼が愛おしい。 彼が死んだらこの気持ちは死ぬのだと、なぜかそう思っていた。 彼は死んでここにはいないのに、愛おしさは死ぬどころか渦巻くほどに激しくなる。 あまりにも強烈で凄惨でリアルで鮮明で。 脳幹が支えきれない程の大量の感情の起伏が津波になって襲いかかり、ある一点でショートする。 感情も視界も脳内も全てが一瞬真っ白に焼け付いて停止してしまう。 呼吸を忘れ、肉体を忘れて、そこに自分は無を見いだす。 心地よい無。 愛おしさも悲しみも痛みも乾きも慕情も飢餓も、全てが消え去った無の瞬間。 人間の脳にはリミッターがついてるらしい。

ブックマーク

この作品の評価

28pt

度々すみません。 読み進めているうちに他人事とは思えず…… 自分の事が後回しになってしまったり、食べられなくなってしまうこと、よく分かります。 私が倒れたらどうするんだと思いつつも、そこまで気も回らないし余裕もないですものね。 それでも、置かれた場所は辛くても、ご自身のこともなるべく大事にしてあげて下さい。 大丈夫、とも、頑張って、とも言えないのが心苦しいのですが…… せめて、ここで聞いています。とだけお伝えしたくて。

2019.03.16 18:47

津南 優希

3

自分の思いを吐き出すことは苦しい。でも吐き出さないと、不安と悲しみに押し潰されてしまう。それを経験したことがあるので、筆者さまの苦しみの一端が分かります。 物語のなかで「覚悟を決める」「心を決める」「意を決し」という言葉を良く用いますが、そこに至る過程は苦しみを伴います。架空の人間のことを書いているのに、書いている自分がその感情に押し潰されそうになるときも良くあります。でも、リアルにはかなわないんですよ。 夫氏の父親は、彼が中学のころから寝たきりでした。私たちの結婚式にも酸素を装着して出席し、その二年後他界しましたが、その二年の間、何度夫の実家へ駆けつけたか。そのたびに夫氏は「覚悟」をしていたそうです。それは時間を掛けて出来た覚悟だったと推察できますが、突如沸いた出来事、それも大事な人の生命に関わることならば、すぐに覚悟をできるわけがない。 でも、するしかない。義母さまがおっしゃられている「できることをする」の言葉に私は共感しました。

2019.02.27 21:05

谷崎文音

3

はじめまして。偶然目に留まり、筆者様の本当の言葉で綴られた、綺麗な日本語に惹かれて、3話まで拝見させていただきました。 私にも大病を患った父がいました。何を思い、何を幸いとするかは人それぞれですので、安易な応援などの言葉は控えさせていただきますが……筆者様とご家族に、これからも小さな幸いが多く訪れますように。 人は普通に過ごしていると、分かっているようで当たり前のことすら見えていないものです。時間は永遠ではないと気付いた瞬間から、本当に大切なものが見えるのだと思います。そう、あらためて考えさせられました。 堰を切って溢れたような言葉の海に、また浸かりに来ます。 執筆活動、ご無理なさらず頑張ってください。

2019.02.26 23:54

津南 優希

3

Loading...