14:先祖代々

異星人は地球の環境を調査しながら歩いた。 「ずいぶんと荒廃した星だなぁ、岩だらけだ。放射能の濃度がやたらと高いぞ」 「なにか文明の痕跡は無いのか?」 「見えるものと言えば、あの長方形の箱くらいか。文字が刻んであるようだぞ」 二人はフランケンシュタインの墓標を、間近に確かめようとした。するとそこに、ぞろぞろと人が集まってきた。『人』と言っても、人類ではない。あの怪物くんの子孫たちだ。一族の長老が異星人に話しかけた。 「地球へようこそ、異星の方々。人類に代わって歓迎いたします」 長老は地球の言葉で話しかけたが、異星人はそれを理解した。彼らはテレパシー(精神感応)が使えるのだ。 「我々のテレパシーで思考が読めると言うことは、かなり高度な知能を持っているようだぞ」 「ああ。だが「人類に代わって」とはどう言う意味だ?」 「あなた方がこの星の最高生物ではないんですか?」 長老は説明した。 「かつてこの星の支配者であり、私たちの主人であった人類は、核兵器を用いた戦争で滅びました」 「あなた方が人類を滅ぼしたのですか?」 「とんでもない。彼らはお互いを憎み合い、仲間割れをして勝手に滅んだんです。しかし、私たち奴隷の一族は体が頑丈なため、汚染された環境でも生き延びたんです」 「奴隷の一族…とは?」 「はい、私たちは長い間人類の奴隷でした。戦いを嫌い、武器を持たない私たちには、服従しかありませんでした。彼らは無情にも、私たちを家畜同然に扱い、こき使いました。私たちの外見が醜かったせいです」

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